「ビーコルの歴史に残るようなチームにしたい」青木勇人ヘッドコーチ
横浜ビー・コルセアーズは4月29日の茨城ロボッツ戦に勝利し、Bリーグ参戦以来チーム最多となる20勝目を挙げた。東地区のチームとして、チャンピオンシップへ進むためにはその倍近い勝ち星が必要であり、けっして褒められた数字ではない。青木勇人ヘッドコーチも「もっと数字として残せる部分はあった」と勝ち切れなかった試合が多かったことを悔やむ。しかし、残留プレーオフ圏内が続いた横浜にとっては、昨年に続いて最多勝記録を更新し、着実に前へ進んでいる。今シーズンより横浜に復帰した青木ヘッドコーチは、「ビーコルの歴史に残るようなチームにしたい」という目標を胸に秘めて戦っていた。
「チーム全体の底上げと若手の台頭を含めたバランス良く戦うための土台を作るべく、いろんなチャレンジをしながらチームとしての最高勝率を更新するところまで来た。20勝という形になったことで、少しは成果があったと思う。だが、目標はここではなく、通過点でしかない。まずこの2つのミッションをクリアできたことで、ブースターにとっても将来がまた楽しく思ってもらえたらうれしい」
ケガ人が続出し、7人しかいない茨城を相手に91-73で圧倒した。ディフェンスを強化してきた今シーズンであり、相手のターンオーバーを誘って次々と得点を重ねて行ったことも成果の現れである。「ビッグマンのカバレッジ(ピックに対する守り方)の高さがすごく良かった」と青木ヘッドコーチは評価し、チームディフェンスの向上がうかがえる。「今まではそのカバレッジが低い位置だったために、アウトサイドシュートを打たれたり、ギャップアタックされてしまったりしていたが、今日に関してやっとビッグマンのカバレッジの高さが修正されてすごく良かった。相手に対してプレッシャーをかけられるところまで来た」と青木ヘッドコーチは評価する。もうひとつテーマとしていたファウルを抑えながら守り切ったことで茨城を圧倒することができた。平均12.4本のターンオーバーだった横浜が、この試合は4つと少なかったことも完璧なゲーム運びができた要因である。
最後にコートへ送り出された18歳のジェイコブス晶は、すぐさま3ポイントシュートを決め、最多勝記録更新に華を添えた。