コロナ禍でもEnjoy the Life! 笑顔で乗り越えよう!
── 貴重な話をありがとうございました。コロナ禍でB.LEAGUEもタフな時期を迎えています。チャンピオンシップに向けて、どのように進んでいきたいと考えていますか?
アルバルクはシーズンが進んだ今でも、メンバー的にリーグのベストチームだと世間的には言われています。ただ、私たちはそのなかでもプロセスを大切にしていきたいと考えています。もちろん優勝を目指しますが、まずは目の前のことに対して、一つひとつ戦っていくこと。1月には私自身もコロナに感染してしまいましたし、濃厚接触者としての期間もあって、トータルで20日間くらい隔離されていました。そうしたイレギュラーなことがあったので、チームとしての完成度はまだまだ厳しいものがあります。それでも限られた時間の中で、今までやってきたことを継続して磨くことによって、優勝につながると信じています。もちろんタフな時期ではありますが、練習がやれる限りは自分たちの今までやってきたことにフォーカスをしてやり続けたいです。
── 最後にひとつだけ。今日のオンライン取材は終始ニコニコしています。なぜそんなに笑顔なのですか?
いつも笑顔でいるようにしていますが、今日のようにバスケットに対して詳しくインタビューされたのは初めてと言っていいのではないかと思うほどで、すごく充実した時間でした。これまでは「チームの調子はどうですか?」、「●●選手をどう思いますか?」「パヴィチェヴィッチヘッドコーチはどうですか?」などと聞かれることが多かったのですが、今回バスケットのディテールについてお話しさせていただけたことがすごくうれしく思っています。また、先ほども言いましたが、1月は20日以上に自宅にいなければいけなかったことで、今日、こうして体育館にいられることもハッピーですし、今日が1部練(午後だけの練習)ということもすごくハッピーです(笑)。今はタフな世の中ですが、「Enjoy the life」、人生を楽しむことをモットーに過ごしているので、そういう意味でも今、すごくハッピーな気持ちでいます。
「泥にまみれろよ」
そう言われると、どこか暗い、地味なイメージが先行してしまう。
スポットライトを浴びづらく、たまにそれが当たったとしても、どこか玄人受けしかしない。
しかしカークの笑顔を見ていると、
「だから、どうしたの? それでチームが勝てればいいじゃないか」
といわんばかりの清々しささえ感じる。
それはスクリーナーというより、彼の持つ豊かな人間性ゆえかもしれない。
そしてまた彼は次のゲームでもスクリーンをセットし続けるだろう。
泥にまみれてもなお清々しく── すべてはチームの勝利のために、である。
アルバルク東京 #53 アレックス・カーク
泥にまみれてもなお清々しく
前編 2人の“パワーハウス”がもたらす貢献
中編 ピック&ロールで重要なのはスペーシング
後編 目的と動きを理解し、ディフェンスを理解する
文 三上太
写真 B.LEAGUE