ハードなディフェンス、アグレッシブなオフェンス
2月5日の横浜ビー・コルセアーズ戦、試合後の記者会見でレバンガ北海道の佐古賢一ヘッドコーチは開口一番、「出だしから残念な感じになってしまった」と吐露した。第1クォーターで13-30とリードを許し、最後も相手に走られ、67-86の大敗を喫した。しかし、特別指定選手として6試合目を迎えた松下裕汰にとっては、記念すべき一戦となった。
「スタメンでも控えでも自分の役割は変わらないです。ハードなディフェンスから入り、オフェンスではアグレッシブに戦おうと思って今日の試合に臨みました」
今年度の大学日本一に輝いた白鷗大学のキャプテンであり、インカレMVPの松下が、6戦目にしてはじめてスタメンで起用された。佐古ヘッドコーチは、「1番(ポイントガード)と2番(シューティングガード)のコンボでプレーし、ディフェンスでもオフェンスでもかなり良いパフォーマンスを見せてくれている」と評価する。その期待どおり、北海道にとって初得点となる3ポイントシュートを決め、ディフェンスでは橋本竜馬とともに前線からプレッシャーをかけていった。
しかしこの日は、前半のフィールドゴール成功率が62.1%、3ポイントシュートも60%とおもしろいように横浜の得点が決まる。逆に、北海道はフィールドゴール成功率25%と精彩を欠いたことで、一気に点差が開いてしまった。その中において、松下は8本放ったシュートの半分である4本を決めている。そのうちの3本が3ポイントシュートであり、キャリアハイとなる11点を挙げ、アシストも3本記録した。しかし、完敗だったために、会見でのコメントは反省点ばかりである。
「序盤から相手のペースにしてしまったことで、自分たちが追う側になってしまいました。明日は試合開始からもっとエナジーを出して、勝ちに貪欲に戦っていきたいです。ディフェンスでのコミュニケーションミスやオープンで3ポイントシュートを多く打たれてしまったので、そこは修正して、簡単に打たせないようにしなければなりません。オフェンス面ではシュートは打てていますが決められていないので、そこは確率良く決めていきたいです」
翌日も同じく先発で起用され、最長となる31分間コートに立った。しかし、横浜に対策された部分もあり、シュートの精度を欠く課題が浮き彫りとなる。一方の試合は、ビハインドの展開から追い上げて一時はリードしたが79-85で敗れ、チームは4連敗を喫した。