サラブレッドに魅せられて(前編)より続く
競馬はスポーツである。新聞やニュースでもスポーツコーナーで扱われる。全力疾走するサラブレッドに魅せられた藤井祐眞は、同じアスリートとして騎手を尊敬している。スポーツとして見る競馬の魅力やバスケとの共通点などを交えながら、弊サイト競馬担当の編集Yが深掘りしていく。Bリーグもtotoの対象となり、今後へ向けた期待と不安も語ってくれた。
── アスリートとしての騎手から何か刺激を受けたりしますか?
僕らが次の試合に向けて、相手をスカウティングしながら戦術を考えているのと同じように、騎手もいろんな考えがあり、いろんな準備をしているんだなと思って見ています。次に乗る馬のデータを見たり、特長を覚えたりして、毎回のレースに向けた準備は僕らバスケ選手と同じであり、勝つために最善を尽くしていると思います。体重制限があり、減量もしなければならない騎手の皆さんはすごいですし、尊敬します。
いろんなデータを覚えて準備しており、僕もまだまだ競馬の勉強をしないといけないです。バスケの方もしっかり情報を入れて、身体を動かしてがんばっていきます。
── 競馬は馬場のデータや天候にも左右されますが、バスケでもアウェーの環境によって調子の良し悪しが変わる場合もありますか?
バックボードや床の硬さによってボールの跳ね具合が変わって、それが影響することはあります。会場の奥行きなどによっては、感覚的にいつもより遠くや近くに感じることもあります。会場によってシュート感覚は変わるけど、身体の動き自体は自分自身のコンディションを整えるだけなので変わらないです。
騎手の方は、1日で何レースも乗る場合があるので大変です。それぞれ乗る馬の状態や、ダートか芝かといった馬場状態でも変わってきますし、全部を見なければいけないです。先日の大雨のときは不良馬場になってしまいましたが、その中でも武豊騎手はうまいですよね。あの騎乗はすごかったです。内が雨で全然伸びないと分かっているからみんなは外に行くんですけど、最後方から良いポジションを通って、最後には大外に出して3着に持ってきました。あの位置から3着につけてくるのはすごかったです。すごく頭を使っていると思います。
試合中にアジャストしなければいけないとき、バスケには一瞬の判断が多いですが、競馬もそれは同じです。その馬が今日出遅れるかどうかなんて分からないですし、行きたがる馬もいれば、なかなか思うように走らないときもあります。レースの中で一瞬の判断が必要になるので、そこはバスケも同じかなと思います。
── 競馬の勉強をして、データを詰め込む中で鉄板の条件などはありますか?
新潟千直(直線1000メートル)・外枠、これは競馬界にとっての常識。勝手に人気になりますよね。この前の新潟千直は、内に良い馬が全くいなかったので、12〜18番まで外枠3連単ボックスで勝ちました。これはもう鉄板ですね。
── 今年の新潟開幕週のアイビスサマーダッシュはバカラクイーンが内で逃げて3着に粘りました。
あれはすごかったですよね。きっと開幕週だから行けたのかなと思います。開幕週じゃなかったら、粘り切れないですよ。
── 凱旋門賞とか海外の競馬も見ますか?
凱旋門賞は見ますが、海外の馬のデータがあまり分からないです。でも、凱旋門賞のときは日本馬以外を狙います。こちらでは日本のオッズとなり、勝手に日本馬が人気になります。基本的に日本の馬は海外の芝と合わないと思っているので、海外の馬を狙っています。