3ヶ月ぶりに全員が揃ったホームゲームを勝利
年明けにジョーダン・ヒースが、前節からマティアス・カルファニがケガから復帰。川崎ブレイブサンダースにとっては3ヶ月ぶりに開幕ロスターが揃い、1月27日のホームゲームでようやくファンに元気な姿を見せた。8連勝と勢いに乗る東地区3位のサンロッカーズ渋谷を相手に86-73で勝利。今シーズンの水曜ゲームは6連勝目を挙げ、負け知らずだ。
川崎のストロングポイントは、なんと言ってもビッグラインナップである。帰化選手のニック・ファジーカスとともに、さらに2人の外国籍選手を同時起用することで、高さのメリットができる。彼らはインサイドだけではなく、アウトサイドからの攻撃にも長けており、Bリーグで戦うために必要な走力も兼ね備えている。パブロ・アギラールは現在スティール部門でリーグ2位(平均1.9本)、この試合でも3本を記録し、ディフェンスにも安定感がある。
エースのライアン・ケリーを欠くSR渋谷だったが、伊佐勉ヘッドコーチはボディブローのようなディフェンスで対抗し、「残り5分で勝負できる」と想定してゲームを組み立てる。チャールズ・ジャクソンとジェームズ・マイケル・マカドゥを交互に温存し、代わって入った野口大介や特別指定選手の八村阿蓮がうまくつないでいた。相手の外国籍選手が1人の時間帯こそ、ビッグラインナップで対抗することも考えられる。だが、川崎の佐藤賢次ヘッドコーチは「あえてタフショットを打たされ、オフェンスを重くさせる意図があるように感じていた」と言い、指揮官は互いに裏を読みながらゲームは展開する。後半開始早々、佐藤ヘッドコーチが動く。ファジーカス、アギラール、カルファニの3人をコートへ送り出した。
「相手が準備していないときにビッグラインナップを使うことによって、こちらのペースに仕向けていくことが狙いだった」
「先制パンチを与えよう」というコンセプトを佐藤ヘッドコーチは掲げ、試合開始から全開で臨ませている。ビッグラインナップを起用した後半へ向かうにあたり、「セカンドパンチを与えよう」と追い討ちをかけてきた。