今シーズンの目標「3年連続で富山の選手が獲れればおもしろいですよね」(前編)より続く
富山の原動力になる若手三銃士
前田悟と岡田侑大とともに、若手三銃士が富山グラウジーズの原動力になっている。「フレッシュな3人なので若さでやっていこう………というような話はしていないですけど(笑)」と妄想するほど仲が良いのだろう。気を取り直して、もう一度どうぞ。
「自分たちが引っ張っていこうと思っていますし、あの二人は新人王を獲っています。それなりにすごい力があるので、一緒にチームを盛り上げたいとは思っています」
シーホース三河に在籍していた岡田が一昨年前、昨年は前田がそれぞれ新人王に輝いた。「3年連続で富山の選手が獲るというのもおもしろいですよね」と、もちろん松脇も新人王に照準を合わせる。同時に、「そうなれば可能性が広がっていくと思います」という未来も見据えていた。
小学校時代にプロになる夢を描いたが、大学3年次には「実業団に行ければいいかな」と現実を直視し、トーンダウンしている。日本大学がインカレで3位になった年だが、少し遡ったリーグ戦開幕当初の話であり、その意向を監督にも告げていた。だが、その傍らで「プロになれるならばなりたい」という気持ちもくすぶっていた。その後のインカレで好成績を収めたことで自信がついたのかと問えば、「どうなんですかね。そこまで細かくは考えてなかったです」と、いなされるのも松脇らしい。
プロになる以前から3×3にも打ち込みはじめ、2018年には日本代表としてアジア競技大会に出場。「(5人制との)一番の違いは体の当たりで、最初の頃はディフェンスで苦労しました。もうバスケじゃないと思うほど違いました。でも、今はそこの部分での成長が大きいです」と、3×3を通じてレベルアップできている。プロとなった今、相手のエースをマークすることも少なくはない。また、同じポジションの外国籍選手とマッチアップする機会も増えており、3×3で培ったぶつかり合いで真っ向勝負する。
3×3日本代表として、東京オリンピック出場を目指すのは当然である。「4年後のパリにも出たい」というほど、3×3にのめり込んでいる。大きな目標を掲げたもらった直後、選手としての将来像を聞けば、松脇らしい回答に戻ってしまった。
「そんなメチャクチャ点を獲ったり、目立つようなプレーヤーというよりは、今みたいに無難にこなすみたいな。それが良いかどうかは分からないですが…」