part1「B1経験者の加入でプラスの変化」より続く
成長著しい23歳、栗原ルイス
過去2シーズン、信州ブレイブウォリアーズの飛躍に貢献してきたのが栗原ルイスである。アメリカ出身の栗原はウィッティア大学を経て、B2チャンピオンとなった2018-19シーズンより信州の一員となって活躍。昨シーズンは平均10点と二桁に乗せ、将来有望な23歳だ。
高校時代からすでにエージェントに声をかけられ、栗原自身もプロを目標に掲げていた。エージェントの名はスタンリー・オシッティ、bjリーグ(浜松・東三河フェニックス、秋田ノーザンハピネッツ、青森ワッツ)でのプレー経験がある。大学時代もコンタクトをとり続け、「卒業したタイミングで動いていただき、いろんなチームから声をかけてもらいましたが、最終的に信州に決めました」。
今年で3年目、日本での生活も同じ年数しか経っていない。日本国籍を有するが異国の地での生活に対し、「まずは人間関係や身の回りの環境に適応しながら、日本のバスケに慣れていきたいという思いがありました」と足元から固めていった。同じバスケであっても「戦術とかではなく、スキルなど個人のレベルがアメリカとは違いました。僕の印象として、日本はシステムの中でバスケをするという感覚で、アメリカではもっと自分を出してプレーします」という差に戸惑いもあった。
「運良く1年目からプレータイムを与えてもらえたのは良かったです」とルーキーシーズンは20試合を先発で起用され、2年目の昨シーズンは35試合に増え、試合を通じて経験値を上げていく。着実に勝利を重ねてきたことで「自信を持っていないと言ったら嘘になります」というが、今オフの準備期間はさらに気を引き締めて過ごしていた。「僕にとってB1は、まだ未知の世界なので不安もあります。だから、エドさん(山本エドワード)や(小野)龍猛さんが入ってきてくれたことは心強いです」と経験者を通して、未知なる戦いをシミュレーションする日々だ。