ふたたびB1で戦うチャンスを得た山本エドワード「楽しみの方が大きい」
島根時代に勝久マイケルヘッドコーチの下で、山本は2シーズンともに戦ってきた。Bリーグ元年はB2だった島根をB1へ昇格させたが、ヘッドコーチは交代された。「あのときにB1で一緒に戦いたかったという気持ちはもちろん強かったですし、そこからチームは解体してしまいました」という当時の島根は、山本と岡本飛竜(現:広島ドラゴンフライズ)以外は選手もコーチも刷新してB1に挑んでいる。B2でともに踏ん張ってきたチームが解体され、「あのときは悔しかった」と吐露する山本だが、「今回また信州で一緒に戦える機会をいただいたことが本当にうれしいです」。ベテランとしての経験を、全てを注ぐ覚悟を持って移籍してきた。
「勝久ヘッドコーチとは3年前の島根で一緒にプレーさせていただき、ディフェンスを中心としたチーム作りをするコーチです。島根で一緒にやっていたときもすごく勉強になりましたし、その後もあのときに教えてもらったことをコートで出してきたつもりです。全部が全部を分かっているわけではないですが、理解している部分もあります。島根のときと今ではバスケット自体が違ってきているので、勉強しながら信州のスタイルに合わせていきたいです。自分もベテランという立場の中で、若手に負けずしっかりプレーしていきたいです」
ふたたびB1で戦うチャンスを得られたことに対し、「楽しみの方が大きい」という山本は島根時代と比較する。「あのときは苦しい思いの方が多かったです。でも、勉強させてもらったことも多く、通じる部分と通じない部分をたくさん気づかされました。これまでの経験を信州のために生かしたいし、自分自身もまだまだ成長したい。勝久ヘッドコーチの下で、また一緒に戦えるのは楽しみです」と旧知の指揮官の下でさらなるステップアップを誓った。2018-19シーズンから信州に加入したウェイン・マーシャル、現在は信州でアシスタントコーチを務めている栗野譲も島根ではB1のコートに立てず、悔しい思いをしている。これまで2シーズンをともに戦ってきた栗原も、「勝久ヘッドコーチのバスケがB1でも通用することを見せたい」と全幅の信頼を寄せるその手腕にも注目したい。
part2「成長著しい23歳、栗原ルイス」へ続く
文 泉誠一
写真 B.LEAGUE、信州ブレイブウォリアーズ
画像 バスケットボールスピリッツ編集部