── たしかにそれは言えますね。では、川崎がチームとしてよりステップアップするためにはなにが必要だと思いますか?
辻 成熟度じゃないですかね。(戦うための)人はいますから、あとはオフェンス、ディフェンスの成熟度を上げていくことが必要だと思います。あと、個人的には天皇杯のときのようなパフォーマンスが常にできたらいいなあと思っています。
── やはり、自分がいいパフォーマンスをした試合は振り返るものですか?
辻 そりゃそうですよ。特に調子悪いときなんかは過去の栄光を振り返りまくってます。で、あのときはできたのになんで今はできてないんやろ、なにがちゃうんやろと自問したりして。次はああいうプレーをしたいと、それはいつも思っています。
── 藤井さんはどうでしょう。川崎がステップアップするためになにが必要だと考えていますか?
藤井 ディフェンスについてはチームルールもそうですけど、コートに立った選手が細かいところをどれだけ徹底できるかだと思います。オフェンスについては個々の力はあると思うので、さっき辻さんが言ったようにそれをより成熟させていくことがステップアップにつながると考えています。個人的にはいろいろありますが、やっぱり最初に言ったゲームコントロール力を付けることが1番の課題かな。いずれにしてもこのチームはてっぺんを取れる力はあると思うし、その自信もあります。
辻 それは俺も同じ。このチームなら必ずてっぺんに行けると思ってる。
── 最後に2人から力強い言葉が聞けて、川崎への期待がさらに高まりました。
辻 楽しみにしといてください。藤井祐眞が必ずやってくれますから。
藤井 ちょ、ちょっと、辻さん、最後になんですか、それ!
川崎ブレイブサンダース 辻直人 × 藤井祐眞
来年こそは、行くぜ、てっぺん
part1「『ポイントガードとしてはまだ勉強することだらけ』(藤井)」
part2「『勝負所どころで託された1本は必ず決められると思って打つ』(辻)」
part3「成熟度を増すことでチームはさらにステップアップできる」
文 松原貴実
写真 川崎ブレイブサンダース、松原貴実
試合写真 安井麻実、B.LEAGUE