── 褒められるどころか「2点は要らない」と。
はい、「おまえに2点は求めていない」と。和さんは勝負師だし、多少のパフォーマンスはあったのかもしれませんが、和さんの下でバスケをすることで、勝つ人間になるためには何をやらなきゃいけないのかを学んだような気がします。バスケットに対する自分の姿勢や考え方が大きく変わった時期だったと思います。
── Bリーグ開幕2年目に移籍した富山グラウジーズでは主力として存在感を示しました。得るものも大きかったのではないですか?
そうですね。NBLとbjリーグが1つになってBリーグがスタートしたとき感じたのは2つのリーグに対する周りの目です。選手のレベルはNBLの方が高いからNBLで試合に出ていない選手でもbjで試合に出ていた選手より活躍するんじゃないかとか、結構そういう風に見る人が多くてそれが悔しかった。見てもいないのに、ましてや前年の数字もあるのにそうした見方をされることが悔しかったんです。だから、プレータイムをもらえれば結果は残せるんだということを富山で証明できたのはうれしかったですね。富山にいた2年の間にそれだけは周りに伝えられたんじゃないかと思っています。
── 2年連続オールスターにも選ばれましたし、宇都直輝選手と並ぶ“富山の顔”になったように思います。
それはどうかわかりませんが、自分ではリーグに評価される選手になりたいというか、そうならないとこれから先なにも起こらないなというのがあったので、自分なりに結果を出せたのは良かったかなと思っています。
── なんと言っても去年はオールスターのMVPですからね。
2年前のオールスターはSNS投票で最後の最後に滑り込んだ感じだったので、自分がオールスターに出られるだけで満足していたところがあったんですね。でも、去年はファン投票で選ばれてホームの富山開催でスタメンでしたから自分のプレーを見せなきゃなというのはありました。でも、前半はわずか2得点でこりゃまずいなあと(笑)