part2より続く
4シーズン目のB.LEAGUEが開幕し、安藤周人を擁する名古屋ダイヤモンドドルフィンズは8勝2敗として西地区の首位に立っている(2019年11月1日現在)。安藤自身も1試合平均12.5得点とチームトップの成績でそれらの勝利に貢献している。
しかし9月に中国でおこなわれたワールドカップでは5試合中4試合に出場し、決まったフィールドゴールは13本中2本だけ。13本うちの11本が3ポイントシュートだったが、それも1本しか決まっていない。いかにチームのスコアラーでないにしても、またそのためにディフェンスの意識を高め、オフェンスにあまりフォーカスしていなかったとしても、世界の壁を痛感するには十分の結果だった。
安藤自身はワールドカップの経験から今シーズンはディフェンスの強化を継続したいと考えている。しかし、名古屋Dとしてはやはり安藤の得点力に期待するところも多い。事実、ヘッドコーチの梶山信吾は安藤に対して「今シーズンはどのチームも対策を練ってくるでしょう。その上を行けるようになってほしい。ワールドカップでいい経験を積んだ一方で、決定力という課題も出てきたので、厳しいマークのなかで決められるようになってほしいです」とさらなるステップアップを要求している。
安藤自身はどうか。
「周りの人からはよく『エースだよね』って言われますけど、僕自身はそういうふうに思っていないんです。自分としては本当にチームファースト。昨シーズンの結果もチームのみんなが僕にボールを回してくれて、打たせてくれて、なおかつ僕をノーマークにしてくれるセットもあったんですね。本当にチームのおかげで成績が飛躍的に伸びましたし、仮にほかのチームで同じことができたかといえばできないと思うんです。チームのおかげで自分の成績が伸びただけなんです。今シーズンは(ワールドカップから)合流して間もないのでどういうスタンスになるかわからないですけど、同じことを求められるのであれば、昨シーズン以上のことを残さなければいけないと思っています。昨シーズンの平均得点が14点台だったら、15点を取りに行くとか、3ポイントシュートの成功率を40%から41%にするとか、平均得点を1点、3ポイントシュートの成功率を1%でもいいから、もうひとつ上に上げられたらいいかなと思います」