※本記事はバスケットボールスピリッツのWEB化に伴う、2018年9月末発行vol.25からの転載
今シーズンのロスター12名のうち5人が移籍選手という名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(以下、名古屋D)。大きく様変わりしたチームを引っ張るのは正ポイントガードの笹山貴哉だ。変幻自在なプレーで相手を惑わし、アシストだけでなく得点でもチームに貢献するレフティ。「B.LEAGUE EARLY CUP 2018 TOKAI」こそ左足の負傷で出場できなかったが、シーズン開幕に向けてケガも徐々に癒えてきている。3年目のBリーグをいかに戦うのか、笹山を訪ねた。
── チームは今シーズン、5人の選手を入れ替えました。今シーズンのチームはいかがですか?
すごくいいチームだと思います。1つのことをまっとうする選手が集まったというか、たとえば今であれば「ディフェンスとトランジションを意識しよう」と言われているのに対して、それだけで結果的にアーリーカップを優勝していますし、走ればこれだけ得点が取れるんだと選手たちがわかってきています。昨シーズンだと走っても得点が取れないときに「本当にこのシステムで大丈夫なのかな」と選手が迷う場面も多くありました。もちろん勝てないときはそうした気持ちが芽生えるのも仕方のないことなのですが、今シーズンはたとえ結果が伴わなくても、それを貫き通そうとする意思を持つ選手が集まっていると思います。昨シーズン以上に走るバスケットを体現できると思うし、何よりディフェンスがハードになりました。それがボクたちのスタイルをより高める武器になるんじゃないかと思います。ファンの方も見ていてすごく楽しくなるチームになると思いますよ。
── しかも若い選手が多い。
はい。若さは武器になると思いますし、そのうえでハードさのある選手が揃っているんです。昨シーズンであればアキ(藤永佳昭。千葉ジェッツへ移籍)がガッツのあるプレーを見せてくれましたが、個々で頑張っている印象がありました。でも今シーズンは2~3人で連動してハッスルするメンバーがいるので、自然とボクたちもやらなければいけないという意識が生まれています。いい刺激をもらっているし、チームの雰囲気もすごくいい。外国人選手を含めた全員でそれを貫けば、もっといいチームになると思います。