Bリーグが誕生して3年。リーグ発足時にプロ選手としてデビューした選手たちはいわばBリーグと同い年だ。Bリーグとともにプロのキャリアを積んできた彼らを訪ね、コートに立つ“今”と歩んできた道のりについて話を聞いた。
part2より続く
「リーグ優勝したいです。全力で優勝に貢献したいです」
橋本の名前がインジュアリーリストから抹消されたのは昨年の2月28日。喜びは大きかったが同時に一抹の不安を感じていたのも事実だ。
「まだ多少痛みがあったし、長い間プレーしていなかったことでゲーム勘が鈍っているんじゃないかと、そこが1番の不安要素でした。でも、同じぐらい『やってやろう!』と言う気持ちもあって、当初は不安と闘志が半々だった気がします」
そんな中、安齋ヘッドコーチは橋本を3番ポジションで起用することを決める。
「203cmの高さは橋本の武器の1つでもありますから、これまではインサイドが中心。外はほとんどやったことがなかったので、外国籍選手や(竹内)公輔の陰でなかなか出番がなかったのが実情です。ケガもありましたし、本人のモチベーション的にも大丈夫かなと感じていました。でも、彼にはもともとシュートセンスがあるんですね。今シーズンは(シューターの)喜多川修平がケガで長期離脱となり、そういう状況の中で橋本のシュート力は必要だなと思ったんです。日本代表なんかを見ても少しサイズアップを図っている感がありますし、それも踏まえて3番で使ってみようと。もちろん公輔にアクシデントがあったときなどは中をやってもらうこともありますが、あくまでメインは外だと考えています」(安齋ヘッドコーチ)
では、橋本本人は任された3番ポジションをどう捉えているのだろう。
「シュートを打つことは子どものころから大好きだったし、練習も重ねてきました。シーズン前にヘッドコーチから『おまえを3番で使ってみようと思う』と言われたとき、まず思ったのは、外のシュートをしっかり狙ってミスマッチをついていけば今までより得点に絡んでいけるということです。リバウンドで言えば、ライアン(ロシター)やジェフ(ギブス)は同じ外国籍選手とマッチアップしてるわけで、そういうときに僕がリバウンドに絡めばチャンスも広がるはず。そういういろんな場面を想定してみると(3番は)やりがいのあるポジションだと感じました」