ドウェイン・エバンス(広島ドラゴンフライズ)
最近のトレンド、2メートルくらいのオールラウンダー。その中でもバランス型で、かつ全ての能力がハイレベル。オールラウンダーとはいいつつ、どうしても得意な分野に依ってしまうプレーヤーがほとんどだが、エバンスは本当になんでもできる。オールラウンダーオブオールラウンダー。中も外もハイクオリティのみならず、ビッグ3ラインアップを採用しだしたシーズン途中からはポイントガード的なオフェンスのコントロールまで披露してみせ、さらにプレーヤーとしての価値を向上させた。年々仕事の幅が広がってきているので、もしかすると来シーズンあたりはチームの専属美容師とかまで担当してるかもしれない。
ヴィック・ロー(千葉ジェッツ)
2メートルを越えた人間の運動性能ではないです。ボールハンドリング、ドライブのスキル、プルアップの速さなどは身長の低い人たちが身につけなければいけないレベルにまで達している。チビの生きる道はドリブルでありスピードに他ならないが、ローと対戦する低身長プレーヤーは絶望感に包まれることうけあいである。でも大丈夫、こんなにすごい人はそうそういない。ディフェンスではエースキラー的な役割も負う。フットワークの良さとサイズ、そして腕の長さは相手プレーヤーにとって大きな脅威となり、各チームの得点源を沈黙させてきた。デカくて上手くて速いアウトサイドプレーヤーなので、このベスト5チームにおいてポイントガードを託してもまるで問題はなさそうだ。2メートルのポイントガード、皆さんの夢でしたよね。
選定後、「このメンバーで日本代表と練習試合組めばいいじゃん」との意見が勃発した。
ワールドカップを睨んだ強化を求める意味では、チャイニーズタイペイを相手にするよりも大きな効果をあげることだろう。
ていうか多分ドイツとかより強いんじゃないだろうか。ドイツ代表、見たことないけど。
強化試合の意味合いだけでなく、バスケットボールファンにとっても大変に興味を惹くイベントになることは間違いない。
筆者としては、以前ドイツを放浪していた際にテレビ観戦した「ドイツ選抜対世界選抜@ブンデスリーガ」的なエキシビジョンマッチにおいて、清々しいほど叩きのめされていたドイツ選抜の姿がどうしてもフラッシュバックしてしまう。
日本で開催するにあたっては山のような障壁が存在するだろうが、それらが解決をみるまでの長い間に日本代表を救う赤髪坊主がどこからか現れ、リバウンドを取りまくり世界と互角に戦えるチームになっている未来を熱望してやまない。
BBS AWARD 2022-23【日本・アジア選抜BEST5・Bリーグ】
富樫勇樹/安藤誓哉/今村佳太/ジョシュ・ホーキンソン/ニック・ファジーカス
文 石崎巧
写真 B.LEAGUE
「Basketball Spirits AWARD(BBS AWARD)」は、対象シーズンのバスケットボールシーンを振り返り、バスケットボールスピリッツ編集部とライター陣がまったくの私見と独断、その場のノリと勢いで選出し、表彰しています。選出に当たっては「受賞者が他部門と被らない」ことがルール。できるだけたくさんの選手を表彰してあげたいからなのですが、まあガチガチの賞ではないので肩の力を抜いて「今年、この選手は輝いてたよね」くらいの気持ちで見守ってください。
※選手・関係者の所属は2022-23シーズンに準ずる。