〈シェーファーアヴィ幸樹(シーホース三河)〉
昨年のBBS AWARDの『NEXT MIP』部門で期待される若手として紹介したシェーファーアヴィ幸樹が今シーズン見事期待に応えてくれた。移籍したシーホース三河の主力選手として平均25分超のプレータイムを得て平均9.5得点、4.7リバウンドとキャリアハイを更新。中でもこれまでほとんど打つことがなかった3ポイントシュートを今シーズンは103本放ち内37本を成功させたことは新たな自信につながったに違いない。リーグ終盤に根來新之助、シェーン・ウィティングトンをケガで欠き、さらには大黒柱ダバンテ・ガードナーまでもが足首を痛めて万全とは言えない状況の中、ゴール下で奮闘するシェーファーを頼もしく感じたファンは多かったはず。高さと走力、さらにパワーを兼ね備えた次代のエースとして、その伸びしろはまだまだ大きい、
〈ライアン・ロシター(宇都宮ブレックス)〉
レギュラーシーズンは49勝11敗で東地区優勝。同時にリーグ全体トップに立った宇都宮ブレックスの大黒柱。2013年にリンク栃木ブレックスに入団して以来攻守の主軸としてチームを牽引してきた。各ポジションにタレントが揃い層の厚さを誇る宇都宮が『ロシターのチーム』と呼ばれるのは在籍7年のキャリアと不変の “献身的プレー” によるところが大きいだろう。今シーズンマークした平均12.9得点、7.6リバウンド、4.1アシストはいずれも各部門のトップ10には入らなかったが、流れを変える1本のシュート、1本のリバウンドは際立ち、さらに苦境のときにはハドルを組み仲間たちに熱く語りかける姿が印象的だった。帰化選手枠としては千葉ジェッツの優勝に貢献したギャビン・エドワーズや川崎ブレイブサンダースの顔とも言えるニック・ファジーカスの名前も挙がったが、今シーズンもまた変わらぬ “ブレックスメンタリティ” の具現者として輝いたロシターに票が集まった。
BBS AWARD 2020-21【世界選抜BEST5・Bリーグ】
https://bbspirits.com/bleague/aw21061501/
文 松原貴実
写真 B.LEAGUE