昨シーズンのスピリッツ・アウォードでは、地区別それぞれのベスト5を選出した。同じく東西に分けたノミネート選手を挙げたところ、B.LEAGUE AWARD SHOW 2020-21(以下本家)のMVPに輝いた金丸晃輔(シーホース三河)以外、西地区は外国籍選手が占めていく。今シーズンよりベンチ入りできる外国籍選手が1人増え、3人になったことで、外国籍選手だけでポジション別ベスト5を選考できるではないか! 日本を代表するBリーガーに対抗させるような、世界選抜ベスト5という新たな部門が誕生した。
ガード陣は優勝した千葉ジェッツのシャノン・ショーターと、大阪エヴェッサのバスケスタイルを劇的に変化させたディージェイ・ニュービルが受賞。パワーフォワードは、川崎ブレイブサンダースの走れるビッグラインナップの3人(パブロ・アギラール、マティアス・カルファニ、ジョーダン・ヒース)で迷う。その中から、スペイン出身のパブロ・アギラールに白羽の矢が立った。古くから日本のリーグにおいて欠かせないのがビッグマンであり、センターだ。様々なタイプがいる中で、ゴール下の大黒柱として献身的にリバウンドを拾いまくった(平均12.3本/リーグNo.1)ジャック・クーリー(琉球ゴールデンキングス)が満票でこのポジションを埋めた。
今シーズンのBリーグをレベルアップさせたのが、スモールフォワードで使える外国籍選手の台頭である。L.J.ピーク(宇都宮ブレックス)やジョーダン・ハミルトン(滋賀レイクスターズ)、ドウェイン・エバンス(琉球)らだけではなく、ガード陣のレイヴォンテ・ライス(京都ハンナリーズ)やジョーダン・テイラー(レバンガ北海道)なども含めたペリメーターと日本人選手がマッチアップする機会が増えた。激戦区となったスモールフォワードは、毎年のようにポジション分けが難しくもその活躍を称えたいと悩むジュリアン・マブンガ(富山グラウジーズ)が受賞。ポジション分けが難しいということは、オールラウンドで活躍している証拠でもある。終盤は外国籍選手が2人しかいなかった富山において、平均38:07分出場し、延長を含む40分以上コートに立ち続けたのは11回を数える。アイアンマンかつオールラウンダーのマブンガは、ヘッドコーチとなって考えれば、絶対に外せないベスト5だ。
かつて、プロサッカーではJOMO CUP Jリーグドリームマッチという夢の対決が行われていた。Jリーグで活躍する外国籍選手選抜 vs 日本人選手選抜は、まさに夢のような試合だった。コロナ禍の今、なかなか渡航ができず、日本代表戦も限られてしまう。全てのポジションで外国籍選手が活躍できるようになった今だからこそ、プロバスケでもドリームゲームを実現してもらいたい。日本人選手の強化としてはもちろんだが、輝かしい活躍を見せる外国籍選手たちがスポットライトを浴びる機会にもなるはずだ。
BBS AWARD 2020-21【日本選抜BEST5・Bリーグ】
https://bbspirits.com/bleague/aw21061601/
文 泉誠一
写真 B.LEAGUE