先輩たちは「みんな優しい」と言うが、なかでも東海大の先輩である満原優樹は何かにつけ声をかけてくれ、食事にも誘ってくれる。
「自分もルーキーのときは先輩たちにいろんな面で支えてもらいました。レオは(在籍期間は)被っていないですけど一応大学の後輩ですし、日立の中のプロ選手としては自分が1番歳も近いですし、今度は自分が世話はしてやる番だと思っています」(満原)
その満原にベンドラメの素顔を聞いてみた。
「バスケットに関してはクソまじめなので、普段もクソまじめで面白くないヤツなのかなぁと思っていたら、いろいろ面白いヤツでした。まずマンションに引っ越して洗濯機を買ったんですが、いざ設置しようとしたらサイズが合わなくて収まらないというんですね。本人はだいだい大きさを見て収まると思ってたんですよ~と言いわけしてましたが、そういうのはちゃんとサイズを測ってから買え!と言ってやりました。それが大人の常識だと(笑)」
この他にも生活面ではいくつもダメ出しをしているというが、あれこれ突っ込みながらもやっぱり後輩は可愛いらしい。
「性格は素直だし、みんなからも可愛がられていますよ。バスケットに関しては言えば、ボールハンドリングもいいし、センスもある。チームに入って間もないのでわからないこともたくさんあると思いますが、これから慣れてくればどんどん良くなっていくはずです。自分だけじゃなく、みんなが期待してます」(満原)
また、キャプテンであり、チームの大黒柱である竹内譲次もそれは同じだ。
「チームに来てから日が浅いので、多分まだ緊張しているというか、遠慮している部分もあると思います。それがなくなってきたら、必ずこれからうちの戦力になってくれる選手だと思うので楽しみにしています」
NBLも後半戦に入り、残すところ3ヶ月を切った。2月14日現在22勝11敗で5位に付ける日立東京だが、上位グループの戦績は僅差だ。
「初めて対戦する選手、初めて間近でプレーを見る選手、どの選手も巧いなぁと思います。でも、自分の中には誰を目標にするとかいった気持ちはなくて、あくまでも自分のスタイルを追求していきたいです。ベンドラメはベンドラメっていうか(笑)」
ベンドラメはベンドラメ…目標は進化していく自分。期待のルーキーが日立東京の巻き返しにどう絡んでいくのか、今後の活躍に注目したい。
文・松原 貴実 写真・安井 麻実