── チーム全体のレベルが上がってきていると言っていいですか?
渡邉 いいと思います。全体にプレーの質がアップしているように感じます。ディフェンス1つ取っても去年に比べてプレッシャーも違うし、精度も高くなっています。長いリーグを戦うにはベンチメンバーがキーになると思うので、そのレベルが上がってきたことは大きなプラス材料ですね。なによりも1番いいのはチームの雰囲気が明るいこと。外国人選手も含め、みんな本当に仲が良くてこのチームでやってることがすごく楽しいです。このメンバーで優勝したい!と心の底から思えるチームです。
── 11月15日現在8勝2敗で3位につけていますが、この成績についてはどうお考えですか?
渡邉 手応えは十分あります。(外国人選手が)ライアン(ロシター)とトミー(ブレントン:帰化選手)だけのチームで開幕から7連勝して、トヨタ(自動車アルバルク東京)と東芝(ブレイブサンダース神奈川)にはそれぞれ1敗しましたが、内容的には完敗だったわけではなく、勝つ要素はあった試合でした。アイシン(シーホース三河)とはこれからですが、勝ちたいですね。思うに、本当に強いチームというのはリバウンドとかルーズボールとか泥臭いプレーを頑張るチームなんですね。それは去年のセミファイナルでアイシンに敗れたときに痛感しました。
アイシンはメンバーが揃ってると言われますが、やはり(橋本)竜馬だったり、ギャビン(エドワーズ)だったり、リバウンドやルーズで泥臭く頑張る選手がいるんです。正直、去年はそういったところで負けていたかもしれません。それだけに悔しさもありました。だから、今季は僕だけじゃなく、チーム全員が1つのオフェンスリバウンドや1つのルーズボールが大事なんだ、その1つのプレーが試合の流れを変えるんだという意識を強く持って臨みたいです。1年通してそれをやり続けなれればならないと思っています。
今週末、ホームで迎えるアイシン三河戦は注目の大一番。「昨シーズンのセミファイナルで敗れた悔しさを晴らすとともにチームとしての成長を見せたい」(渡邉)というリンク栃木がトップを走るアイシン三河にストップをかけるのか。好試合が期待できる見逃せない一戦となりそうだ。
文・松原 貴実 写真・吉田 宗彦