── それは自分がコートに出るときは何かしらの“変化”を求められているということですが?
渡邉 そうですね。そうじゃないと自分が出る意味がありません。自分が出る意味は(チームを)より攻撃的にすることだと思っているのでそれを見失わないようにしたいです。コーチ陣からは「おまえが生きるようにやれ」と言われていますが、さっきも言ったように周りを生かしつつ自分も生きるというのは難しい部分もあります。でも、そこをしっかりコントロールできるようになれば、自分の持ち味が出て、今より(プレーの)安定度も増すのではないかと考えています。
── この東芝神奈川戦からコートに立ったニコロス・ツキティシュビリ選手についての印象は?
渡邉 田臥さんと同じくNBAでプレーしていた経験を持つ選手だけに、落ち着いているというか、ちょっと大人のプレーヤーだなぁという印象です。サイズ(213cm)もあるし、バスケットIQも高いし、フラストレーションも溜めないタイプだし。といってもまだ来日してから日が浅くて練習も3回しかしていないので、彼が出るときはフォーメーションも3つぐらいに絞ってやってます。これからですね。うちのトランジションのバスケットにフィットしてきたらめちゃくちゃよくなると思いますよ。すごく楽しみです。
── チームでは『同期』(2013年加入)の熊谷尚也選手、遠藤選手の活躍も楽しみですね。
渡邉 すごく頼もしいです。去年は遠藤がスタメン、今年はクマ(熊谷)がスタメンですが、それぞれいい味を出していますよね。身体も強くなってきているし、クマは外からのシュート力も上がってきて成長してるなぁと思います。また、成長と言えば須田(侑太郎)がいいですね。プレシーズンのときもすごく活躍して得点もしていたし、彼の出番はこれから増えてくるんじゃないかと思っています。それと、今季移籍してきた(前村)雄大も脚がよく動く選手で、練習のときなんか僕や田臥さんにがんがんプレッシャーかけてきます。みんなが力をつけてきたことでいい意味での競い合いができるのも今年のチームの強みになっていると思います。
── そんななかで渡邉選手自身が成長できたなと感じるところは?
渡邉 うーん、それはまだ何とも言えないんですが(笑)。ベンチスタートの選手としての役割は自分の中で明確になってきたと思います。オフェンスではニコ(ツキティシュビリ)とのピック&ロールもこれから積極的にやっていこうと考えていますし、自分のアウトサイドシュートも活かしていきたいですし。ディフェンスではまだ課題も多く、「もう少し貢献してほしい」と言われているので、そこは意識しているところです。今日みたいにしっかり前から当たっていきたいですね。