いよいよ9月28日に開幕を迎える新リーグNBL。プロチームと企業チームが混在する形はこれまでのJBLと変わらないが、レギュレーションは変化が見える。明確に変わった点は3つ。
8チームから12チームに増加(6チームずつ東西カンファレンスに分かれ、上位各3チームがプレーオフ進出)
1チーム当たり42試合から54試合に増加(bjリーグは52試合)
優勝賞金1千万円
それ以外に、外国籍選手が同時に2人出場できるオンザコート2を採用(1Qと3Qのみ。2Qと4QはJBL時代同様オンザコート1)された。2007-2008シーズンまでオンザコート2だったので、そこに目新しさは感じられず。登録選手数12名や1億5千万円のサラリーキャップなどはチーム運営基盤によって揺らぐので、現時点で公平感は見出せない。ここまでが発表されたレギュレーションを単純に見ただけの感想だ。
しかし、実際にコートで戦う選手たちを見ると、その印象は少し異なる。9月16日、三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋、リンク栃木ブレックス、千葉ジェッツ、和歌山トライアンズがアウェイである東京に集結して行われたプレシーズンゲームを観戦。台風が上陸する中、NBL開幕を待ち焦がれる約1578人が来場。その試合を目の当たりにし、ポジティブな変化がいくつか感じ取れた。
日本人選手vs外国籍選手のマッチアップ
コート内が騒がしく、ベンチも賑やか
ボールや勝利への執着心向上
下位チームやベンチプレイヤーたちの倍返し
日本人選手vs外国籍選手のマッチアップ
オンザコートが1人でも、2人でも、これまではポジションや身長差も関係なく外国籍選手同士がマッチアップをしてきた。トヨタ自動車アルバルク東京のジェフ・ギブスは188cmをマークするのもやっぱり2mを越える外国籍選手ばかり。また、昨シーズンまでのオンザコート1では2人がベンチ入りでき、ファウルアウトにならない限り、いずれかの外国籍選手を投入することができた。
しかしNBLでは、1Qと3Qに最大2人の外国籍選手を起用できるが、ベンチに座るのもその2人までであり、バックアップはいない。オンザコート2の3Qであっても、ファウルトラブルなどで1人しか使えない状況になれば、外国人と日本人のマッチアップが余儀なくされる。
ブレックスの古川孝敏は、オフシーズン中に海外移籍を模索していた。残念ながら契約に至らず日本に戻ってきたが、外国籍選手たちとマッチアップできる環境を手に入れた。しかしこの日、マッチアップしたドルフィンズ#22アマット・ウンバイに31点を獲られてしまう。
「今日はボコボコにやられてしまい、レベルが高いと思いましたが、それも良い経験になります。もっとハングリー精神を持ってやっていきたいです」
ウンバイが3番ポジション(F)にいることで、ドルフィンズもまた日本人選手が外国籍選手とマッチアップする機会が増える。鵜澤潤は、「ウンバイを生かすためにも僕らがインサイドを踏ん張ることが、チームのためになります。外国人とマッチアップすることはやり甲斐があります」と古川と同じように歓迎していた。