第68回全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ)が開幕した。初戦を勝ち上がる者が入れば、同じ数だけ敗れる者がいる。オールジャパン(天皇杯)への出場権はベスト8以上であり、4年生にとっては大学バスケの引退が告げられた。会場で張られているポスターの右上に映る澤邉 圭太選手。ベスト4を目指して挑んだ大阪学院大学だったが、55-80で敗れて目標には届かず、澤邉選手もまた大学バスケの引退を告げられた一人である。
ー 初戦敗退となった今の心境は?
1年生の頃から連続してインカレに出させてもらい、いつもインカレの舞台では通用できる部分とできない部分をいろいろと考えさせられた4年間でした。
ー ポイントガードも担うようになったのでしょうか?
行広(伸太郎)監督から「ボールを運べ」と言われているだけで、まだまだ分からないところは多いです。自分は身長が小さいので、2番ポジションとともにしっかりとボール運びもこなせる選手になっていきたいと思っています。
ー 慶應義塾大学との組み合わせが決まった時点の相手の印象は?
組み合わせが決まってすぐに相手の試合のビデオを見せてもらいましたが、やっぱり関東と関西の大きな違いはディフェンスです。関東はどのチームもハードワークしています。関西はそこまでガツガツとディフェンスしてくるチームがないので、自分たちでも通用している部分がありました。これまでインカレに出場してきた経験を踏まえても、けっして弱いチームでは無いと思っていました。
ー リーグ戦で苦しんだ部分がインカレでも改善されなかったのでしょうか?
やっぱりリーグ戦でダメだった時も自分がボールを持ちすぎているという部分で止められてしまい、ターンオーバーが増えてしまって失点され、それがそのまま負けにつながっていました。この舞台でも、ターンオーバーをしてしまったのは反省点です。
ー Bリーグを目指しているそうですが、大学バスケの経験を踏まえてさらにやるべきこととは?
まず学生とプロではフィジカルの違いが大きいと思うので、もう一回体を鍛え直していきます。学生時代は突っ込んで無理なシュートを打ってしまっていた部分があるので、しっかり周りを生かしてアシストできるようなプレイヤーになりたいです。
ー 大学4年間で成長した点を挙げてください?
やっぱり中に切り込める力強いプレイができるようになったことが、一番成長したところではないかなと思います。自分の持ち味を次の舞台でも生かせるようにしたいです。
ー 終わった後に見せた涙の思いは?
4年間、この代々木では悔しい思い出しかないので、やっぱり最後は勝ちたかったです。この悔しさを本当に忘れること無く、先を見てがんばっていこうと思います。
文/写真・泉 誠一