4月に入り、B1はようやくチャンピオンシップ進出を決めるクラブが現れようとしているところだが、過去最多の26クラブがひしめく中でCSの枠は8つのままということもあり、既にCS進出の可能性が消滅したクラブは多数出ている。3月を終えた時点で12勝34敗、東地区12位の川崎ブレイブサンダースもその一つだ。

第26節にしてようやく今シーズン初の節連勝を果たしたかと思えば、翌週はシーホース三河に連敗して3月を終えている。ここから1つでも順位を上げるためには、4月以降に組まれている14試合のうち4試合を占める横浜ビー・コルセアーズ戦と、3試合残っている越谷アルファーズ戦がカギとなる。越谷に関しては勝率もさほど離れておらず、ターゲットになり得る相手。4月最初の試合は、その越谷を東急ドレッセとどろきアリーナに迎え撃った。
この一戦で川崎は第2クォーター中盤から3ポイントが確率良く決まり、波に乗った。特に米須玲音は、越谷が追いすがろうとする局面で効果的な3ポイントを何度もヒット。最終的にチームが20点差をつける快勝だった中、米須は6本打った3ポイントを1本しか外さず、ロスコ・アレンと並んでチームハイの16得点を叩き出している。なお、残りの1点は4ポイントプレーを成立させたフリースローだ。
チームとしては、直前の三河戦で連敗はしたものの、そのGAME2に関しては手応えもあった。勝久ジェフリーヘッドコーチがチームに求めていたのはディフェンスのインテンシティー。米須もこの越谷戦の勝因を「三河戦のGAME2は負けてしまったんですけど、試合の入りからインテンシティー高くやれていて、それを今日も継続してやれた結果」と語っている。3ポイントで良い流れが生まれたのも、「あまり良くないときはオフェンスでどうにかしようという感じになってしまってたんですけど、ディフェンスで耐えてそこからオフェンスにつなげるというところがチームとして良くなってきてる」とディフェンスがベースにあればこそだった。

米須は開幕前のプレシーズンゲームで右肩を脱臼し、インジュアリーリストに登録。復帰までに約5カ月を要し、今シーズンの初出場は2月になってしまった。本人も「だいぶ長かったですよ」と漏らしたが、「でも、自分が復帰したときにどうプレーするかというのを考えながら試合を見てました」と決して準備は欠かさず、「それは今体現できてるんじゃないかと思う。もっともっと上を目指していきたい」と感触も良い。そしてそれは、勝久HCの証言とピッタリと重なる。
「復帰する日をイメージしながらリハビリに励んで、試合日は自分が出なくても試合に出ているような1日の過ごし方をしていたり、昨シーズンから課題としてとらえていたシュートを狙うこと、パスファーストではなくて自分が脅威になるからチームメートが空くというところで、怪我明けからそういうプレーが見られるので、彼の気持ちを感じます」
もちろん、選手である以上は試合に出ることが第一。高校時代にも特別指定選手として川崎でプレーし、才能の片鱗を披露していただけに、チームメートやファンの期待も大きかった。怪我を誰よりも残念に思っているのは本人だが、大学時代にも長期離脱を経験している米須は、決して己を見失うことなく、チームから何を求められているかも理解していた。











