B1とB2、その間にある壁は厚い。それはB2から昇格したクラブの経営規模や勝敗数だけでなく、選手個人の活躍度でも測ることができる。特にわかりやすいのは、B2で華々しい活躍をしてきた選手がB1にステージを上げて苦戦しているケースだ。今シーズンでいえば、越谷アルファーズの池田祐一が最も当てはまるだろう。
青森ワッツで4シーズンプレーしてきた池田は、直近の2シーズンはアシスト王のタイトルを獲得するなど、B2トップクラスのガードだった。出場した56試合全てでスターターを務めた昨シーズンは10アシスト以上を20試合記録し、そのうち13試合は得点も2ケタに乗せるダブルダブル。1試合平均8.7アシストは、2位に2.7個差をつける圧倒的な数字だ。

そんな池田が、更なる成長を求めて越谷に移籍してきた。もちろん、B2時代と同じような数字を残せないことは本人も承知の上。チームが今シーズン初勝利を飾った10月15日の横浜ビー・コルセアーズ戦は28分59秒に出場し、勝利を決定づけるドライブなどで貢献したものの、8得点4アシストとスタッツの面でインパクトがあったわけではなかった。チームに合流して間もない昨年7月に開かれたクラブのビジョン発表会見以来、「ルーキーのような気持ちでやっていきたい」と常々語っている池田は「本当にフィジカルな試合ばかりで、B2とは強度が全然違う」とB1のレベルの高さを体感し、「毎試合トップの選手と試合できるので、日々勉強です」とB1のコートに立つことへの感謝が第一だった。
越谷を新天地に選ぶにあたり、安齋竜三ヘッドコーチの存在が大きかったこともまた、入団当初から本人が一貫して言い続けていることだ。12月10日の茨城ロボッツ戦で4本中3本の3ポイントを成功させたのも、前日に安齋HCからシュートフォームのアドバイスを受けてのものだが、「B2のときは何となくやってても結果が出てた部分を細分化して、ファンダメンタルがあるからこういうプレーができるんだというのを丁寧に教えてくださるのが僕のためになってる」という技術面の指導にとどまらず、「プロとしてファンの皆さんに試合を通して何を与えるか、そのために何をしないといけないか」というメンタリティーについても学んでいるという。

ただ、試合によってプレーのクォリティーにムラがあるのは否めない。元来強気なプレーが身上の池田について、安齋HCは「相手に立ち向かっていく気持ちの部分はあいつの良いところ」としながらも、「それが出すぎてもいけないし、相手がそれにどう反応してるかを冷静に見て判断する必要がある」と指摘。「青森のときと今では役割が全く違う。そのギャップをどう埋めるか」という点で安齋HCが気にしていたのは、池田のベースになっているのがオフェンスマインドであったことだ。試合を重ねて改善されている印象は安齋HCも持っているものの、B1制覇の経験を持つHCが要求するレベルは高い。











