大阪府ほどの人口規模となると、ウインターカップに2年以上連続で出場するケースは少ない。それでも複数の強豪校が入れ替わり立ち替わりで出場しそうなものだが、大阪は21世紀以降に限っただけでも、府代表として初出場を果たした高校が昨年度の時点で9校もあった。そして今大会、箕面学園が府予選を勝ち上がったことにより、今世紀だけで10校目となる新・大阪府代表が誕生した。
12月23日、箕面学園が1回戦で挑んだ相手は、2年連続19回目の出場となる香川・高松商業。第1クォーターは31-18と勢い良く飛び出したものの、第3クォーターに追いつかれるとその後はシーソーゲームとなり、試合は今大会初のオーバータイムに突入。最後は相手より疲労の色も濃く、90-94と4点及ばず初戦敗退となった。今野翔太コーチのコメントから察するに、やはり全国大会初出場という点は試合に少なからず影響を与えたようだ。

「出だしこそ良かったんですけど、おそらく相手がうちのディフェンスをしっかり分析してきたんだと思います。こっちとしても相手のこのシュートはOK、このシュートはダメというのをちゃんと設定してはいたんですけど、それでも相手は決めきってきて、リズムを壊されてしまいました。そこからズルズルと点差を縮められたのは、こういう舞台に慣れてない、初出場のメンタルがあったのかなと思います。慌ててしまってターンオーバー、そこから失点して、逆転を許してからどこか強気になれないプレーが見られたのは、後押しできなかった僕の責任だと思います」
試合展開によって選手のメンタルに生じる起伏は、世代が若ければ若いほど大きくなる。初めて立つ大舞台ともなれば尚更のことだろう。今野コーチとしても、それをコントロールすることは簡単ではなかった。
「タイムアウト中やハーフタイム、クォーター間にもいろんな言葉はかけられたと思うんですけど、大阪の激戦を勝ち抜いてきた子どもたちが背負うプレッシャー、責任感が違う方向に出てしまったのかなというのはあって、僕がかける言葉の引き出しをもっとたくさん持っていれば、違った展開になったんじゃないかと思います」
箕面学園にとってだけでなく、今野コーチにとっても高校バスケットの全国大会は未体験ゾーン。その意味でもアドバンテージは相手にある状況だったが、せっかく連れてくることのできたこの舞台を1試合で去らなければならないことは、今野コーチにとって悔いの残るものだっただろう。
「大阪予選とは全く別の舞台で、場慣れしてる高松商業さんの経験値は感じました。出だしはこっちに勢いがありましたけど、イレギュラーな状況が起きたときに対応できなかった。1・2年生はこの悔しい経験を糧に頑張ってくれると思うんですけど、3年生は最後の大会だったので、1つでも勝たせてあげたかったですね」

ただ、ここで認識しておかなければならないのは、今野コーチ自身がまだ就任して日が浅いという点だ。陣頭指揮を執る立場になったのは、夏のインターハイ予選の後。しかも、Bリーグ・大阪エヴェッサのGM職との兼任という、前例のないケースだ。シーズン中は故障した選手の代替選手や特別指定選手の獲得に臨機応変に動く必要があり、年が明ければ他クラブの選手との交渉も解禁される。加えて今シーズンは、Bリーグ初のドラフトに向けて慌ただしく動いているところでもある。そんな多忙を極める中でも、今野コーチは目の前の仕事に全力投球していると胸を張る。











