今シーズンのWリーグの注目ポイントの一つが、新規参入チームであるSMBC TOKYO SOLUAの戦いぶりだ。ただでさえ参入初年度は難しい戦いを強いられる上、SMBCには外国籍選手どころか留学実績選手さえいない。昨シーズン以前にオータムカップなどに参戦しているとはいえ、東京羽田ヴィッキーズから移籍した穴澤冴を除く全選手がWリーグ未経験。そんなチームがはたしてどんなバスケットを見せるのか。

いざリーグ戦が始まると、開幕週は三菱電機に連敗したものの、GAME1が11点差、GAME2が12点差と決して悪くなく、第2週もGAME1は姫路イーグレッツに4点差と惜敗、そしてGAME2は14点差をつけて念願の初勝利を飾った。迎えた第3週は、オープンして間もないTOYOTA ARENA TOKYOに新潟アルビレックスBBラビッツを迎えての戦い。そのGAME1は102得点を叩き出し、30点差をつける圧勝劇だった。
続くGAME2は第1クォーターにシュートの入らない時間帯があり、相手に先行を許す立ち上がりとなったが、第2クォーターに入るとディフェンスの強度が上がり、相手のターンオーバーから速攻を繰り出す場面が増えた。後半はアグレッシブなドライブやオフェンスリバウンドでペースをつかみ、最終スコアは79-69。開幕3連敗からの3連勝で、この時点で勝率5割に到達した。今野駿ヘッドコーチとしても、一定の手応えを得られた試合内容だった。
「昨日はシュートが入って、ディフェンスも前からプレッシャーをかけることができて、今までで一番良いゲームでした。個人的には、大勝した後のゲームが難しくなると思ってましたし、チームのミーティングでもこういう大差で勝った後のゲームは大事だよということは言って、案の定重たいゲームになったんですけど、選手たちがやるべきことは変わらないし、それを一つひとつ地道にやれたのが今日の勝因だと思います」

拠点を置く東京都内での初めての試合ということで会社も力を入れ、2日間ともWフューチャーの入場者数の記録を更新。GAME2は5055人もの観衆が集った。しかし、SMBCの選手は場慣れしていないにもかかわらず、体が硬くなる様子は一切見られず、堂々たるプレーぶりだった。その点を今野HCに問うと、開幕を見据えてしっかり準備してきたことが窺えた。
「7月に行われたサマーキャンプの1試合目が新潟さんとのゲームで、そのときが一番緊張があったなと思います。やっぱりWリーグでの初の公式戦というところで、目がずっと泳いでたりもしたんですけど、8月にプレミアのチームと練習ゲームをさせてもらって、その後ユナイテッドカップを経て、このリーグ戦を迎えるまでに毎週のようにゲームができる環境でやらせてもらうことができたことで、選手たちもほど良い緊張でプレーできるようになったのかなと思います」











