B革新初年度が来シーズンに迫っていることを受け、今シーズンのB2にはB1昇格争いがなく、当然ながら各クラブにもB1昇格という目標がない。しかしながら、どのクラブも良い結果を残すために全力を尽くすということは、B2最後のシーズンだからこそより強くなるというものだ。
鹿児島レブナイズは、B2に復帰した昨シーズンに初のプレーオフ進出を達成しているだけに、今シーズンはさらにその上の目標、B2制覇を明確に視界に入れているに違いない。ホームでの開幕節を1勝1敗で終えた鹿児島は、第2節にアウェーで横浜エクセレンスと対戦。B3でもプレーオフで昇格を争って対決した因縁の相手であり、鹿児島としては負けられないところだが、10月12日のGAME1はインサイドが手薄になった横浜EXにかえってゲームプランを狂わされる形となり、75-86で敗れた。

「ミスが多いのが敗因の第一。25個もターンオーバーがあったのはしっかり直さないといけないところで、本当ならもっと点差が開いてもおかしくない展開だったと思うんですけど、自分たちも悪いところばかりじゃなく、良いところもあったと思います」
そう語る藤田浩司は、開幕節の2試合と同様にスターターとして出場。得点は3ポイント1本の3点のみだが、20分31秒出場しているのはディフェンス面での期待によるものだ。この試合は相手の得点源であるトレイ・ボイドをマークする時間が長く、ボイドにボールを持たせないようフェイスガードする場面もあった。プレースタイルやポジションを考えればアンソニー・ゲインズ・ジュニアをマッチアップさせたいところだが、藤田にその役割を託したフェルナンド・カレロ・ヒルヘッドコーチは「彼が長けているディフェンスで相手をストップして、自分たちに流れを持ってきたいという意図があった」と説明。藤田自身も、「自分の役割はディフェンスだと何年も前から思っているので、そこに関しては自分がやるのも特別不思議なことではなくて、やれと言われた以上はしっかりやらないといけない」と自覚は強い。
「正直、ディフェンスではチームの誰にも負けたくないと思ってるし、ディフェンスでは1つのミスも許されないと思ってます。ここまで役割を渡してもらえたなら、自分としてはありがたいことだし、プライドを持ってやってます」

ただ、藤田がフェイスガードしている間、ボイドはコーナーから一歩も動かず、他の4人でオフェンスを成立させていた。結果的に横浜EXが試合を制し、ボイドも31得点を挙げたことを考えると、横浜EXが上手く立ち回ったと言うほかないが、一昨シーズンのB3プレーオフファイナル(当時ボイドは福井ブローウィンズに在籍)でもマッチアップした相手に対し、藤田はディフェンダーとしての矜持をのぞかせていた。
「同じコートに立ってマッチアップすればやっぱりやられたくないなって思いますけど、2年前もやられた印象があるし、今日も結局31点取られてるので、自分ももっと頑張らないといけないことがある。明日はまた別の戦術になるかもしれないですけど、しっかり頭を切り替えてディフェンスしたいと思います」











