プレーオフ争いから脱落「自分たちのやるべきことに戻ろう」
2月22日よりWリーグが約1ヶ月ぶりに再開し、終盤戦へ突入した。プレミア首位に立つ富士通レッドウェーブに対し、2位のデンソー アイリスが2連勝したことで1ゲーム差に迫る。ユナイテッドカップ初代チャンピオンのシャンソン化粧品 シャンソンVマジックは、トヨタ自動車アンテロープスとの2連戦の初戦を77-72で競り勝ち、先に挙げた2チームに続く3番手でプレーオフ進出を決めた。6位のトヨタ自動車はこの敗戦により、プレーオフ争いから脱落となった。
試合後のロッカールームは当然、「雰囲気もあまり良くなかったです」と話すトヨタ自動車の山本麻衣キャプテンは続く試合へ向け、もう一度奮い立たせる。
「まず自分たちがやるべきこと、選手の責任のところはしっかり選手でやろう」
翌日は48%の高確率で3ポイントシュートを決め、守ってはシャンソンに15本のターンオーバーを与え、攻守に渡って上回ったトヨタ自動車が77-45、32点差をつけて快勝。「昨日のゲームはバイウィークで準備してきたことが全く出せず、自分たちで崩れていってしまいました。そこをもう1回修正して、『自分たちのやるべきことに戻ろう』と今日のゲームに臨みました。ディフェンスが良かったことで持ち直すことができました」と山本が言うように本来の姿を取り戻す。
スピードで相手を翻弄し、24点の活躍を見せた安間志織も「昨日は全く私たちのバスケができていなくて、負け以上に悔しい思いをしました」と述べ、プレーオフへ向けて負けられない大一番で力を発揮できなかったことが悔やまれる。
ユナイテッドカップは2回戦で敗れ、ファイナルステージに出られなかったトヨタ自動車は試合勘が遠のいていたかもしれない。優勝したシャンソンは1巡目と比べ、「(トラオレ)セトゥ選手の成長が大きいと今回対戦してみて感じました。(イゾジェ)ウチェ選手だけではないことが1戦目に苦戦したところでした」と山本は話し、成功体験の差が浮き彫りとなった。
キャプテンとして精神的に成長し、そしてアメリカへ
シャンソンとの2連戦だけを見ても異なる結果となり、勝利したパフォーマンスを継続できないことで下位に甘んじている。ロスター13人中6人がルーキーであり、年明けからオコンクウォ スーザン アマカをアーリーエントリーで迎え、チームビルディングの真っ只中にある。シャンソン戦は横山智那美に続き、平下愛佳もケガで欠いた。
昨シーズンまでは安間と川井麻衣(現デンソー アイリス)とともにキャプテン3人体制だったが、今シーズンは山本が独り立ちし、半分以上が入れ替わったメンバーの足並みを揃えるための苦労が絶えない。