試合終盤、コートに入ってすぐさま決めた3ポイントシュート
7勝1敗でB3リーグの首位グループを争う横浜エクセレンスにとって、開幕戦で唯一の黒星を喫した湘南ユナイテッドBCをホームに迎えた神奈川ダービー。11月1日、第3クォーター中盤には横浜EXが16点リードし、ホームの声援を受けてそのまま突き放すかと思われた。しかし、湘南は開幕後に加入した#8 マイケル・フィリップスが21点、#5 ジョン・ヒヒョンもリバウンドと3ポイントシュートを要所で決める。残り4分、前節では二桁得点を挙げていた #91 髙木慎哉がこの日4本目の3ポイントシュートを沈め、湘南が1点差に迫る。その直後、横浜EXはキャプテン #13 大橋大空がふたたびコートに戻された。すぐさま3ポイントシュートを決め、4点差へ突き放したプレーをこう振り返る。
「今はトレイ・ボイド選手に対するマークが厳しくなっていて、他の選手がアグレッシブにプレーしなければいけない時間帯でした。ベンチにいても、『出たら絶対に打ってやろう』という気持ちでいました。それがあのシュートにつながって本当に良かったです」
1点差まで追い上げられたが、第2クォーター残り3分半から一度もリードを許すことなく守り抜いた横浜EXが89-84で勝利した。「出だしからすごく重いゲームになってしまって、スタッツを見てもリバウンド(32-44)は相手に獲られて負けていた中でも勝ち切ることができたのは、僕にとってもすごく経験にもなりました」と大橋は勝利を喜ぶ。
河合竜児ヘッドコーチは勝利するための必須条件として、高い強度のディフェンスを求め、チームを強化する。大橋はキャプテンとして、ポイントガードとして前からプレッシャーをかけて体現し、「オフェンシブな選手がたくさんいる中で、どれだけ相手の失点を抑えることができるかを毎試合、日々の練習からフォーカスしています。そこが開幕戦からコート上でも選手全員が表現できていると思っています」と試合を重ねる毎に成長した姿を見せる。オフェンスを終えた後の切り替えも早く、しっかり手を使い、みんなで声を出しながらチームディフェンスに徹する。その良さを見せていただけに、相手に24本もオフェンスリバウンドを獲られた課題が逆に目立ってしまった。「リバウンドでどれだけ修正できるかが大事になります」と大橋は引き締めて第2戦へ向かう。ディフェンスの向上とともに、プレーオフを見据えて同一カード2連勝もシーズン中のミッションである。翌2戦目はリバウンドでも2本上回った横浜EXが82-64で連勝し、(9勝)1敗を守り抜いた。