国際大会では割とよく見かけることだが、今大会も前半2試合と、後半2試合のところで、観客の入れ替えがある。
前半と後半に分けることで、より収入が見込めるということだろう。
地元のオーストラリアはたいてい最終戦に組み込まれることが多い。
数多くの地元ファンに見てもらうためでもある。
今はまさに前半の2試合が終わったところだ。
女子バスケットボールのワールドカップもきょうから決勝トーナメントが始まっている。
きょうはクォーターファイナル、準々決勝。
第1ゲームに登場したのはセルビアとアメリカだった。
第1クォーターこそ<23-25>と女王・アメリカに食い下がったセルビアだが、最終スコアは<55-88>と完敗する。
第2クォーター以降、ギアを一段階引き上げたアメリカについていくことができなかった。
「彼女たちは本当に良いチームです。タフな試合になることはわかっていましたが、 私たちは40分間ずっと集中することができませんでした」
そう振り返ったのは、セルビアのヨハナ・ノギッチである。
「ゲームプランをしっかり遂行したことで、第 1クォーターはある程度の成果が得られました。 でもそれに固執しすぎていたのか、疲れていたのかはわかりませんが、それを手放してしまいました。やはりアメリカのようなチームと対戦するのは常に難しいです」
昨年のユーロバスケットを最後に中心選手が引退したセルビアにあって、彼女は次のエース候補と言ってもいい24歳のフォワードである。
グループフェイズの日本戦でも3本の3ポイントシュートを含む13得点を挙げている。
きょうのアメリカ戦でも11得点・5リバウンド。
「私自身はもっとできたと思います。 ただトーナメントが終わってしまったので、このような敗北について何かを話すのは難しいですね。もっと多くのものを出して、さらに先に進んだりすることもできたはずですが、それが今の姿です。次の目標に集中するだけだけど、私は私のチームを誇りに思っています」
「It is what it is now.(それが今の姿です)」と認めたノギッチの表情は、しかし、さっぱりとしていた。
悔しさがないわけではない。
それでも、私たちはここからステップアップしていけるわ、と彼女は言うわけである。
それがセルビアの誇りなのだと。