Bリーグの得点源
東京オリンピックまで、あと290日。代表チームは帰化選手が1人まで登録が認められているが、残る11人は日本国籍を持つ選手で構成される。サッカーとは違って、海外組だけで試合を組めるほど海外で活躍している選手もおらず、日本人Bリーガーが主体となる。しかしそのBリーグでは、外国籍選手または帰化選手が得点源になっている。
昨シーズンは外国籍選手2人+帰化選手1人しかベンチ入りできなかったが、その得点比率は平均46.9%。総得点の半分近くが、2人または3人しかコートに立てない彼らによるものだった。昨年出場したワールドカップでの日本代表に当てはめると、日本人Bリーガーの得点比率はさらに低くなる。帰化選手のニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)、NBAで活躍する渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ)と八村塁(ワシントン・ウィザーズ)、この大会を経てGリーグに進んだ馬場雄大(現メルボルン・ユナイテッド)を含めた4人が、総得点の7割を占めていた。40点を挙げた八村は5試合中3試合しか出場していないにも関わらず、この総得点を超える日本人Bリーガーはいなかった。
コロナ禍による新外国籍選手の入国制限があり、戦力が整わないまま開幕を迎えたチームも少なくはない。だが、日本人Bリーガーにとってはチャンスである。打たなければならないシチュエーションが巡ってきたことで、今シーズンのBリーグ開幕戦は積極性が見られている。
開幕節で二桁得点を挙げた日本人選手は52人
B1開幕節の20試合(20チーム×各2試合)を終え、二桁得点を挙げた日本人選手は52人を数える。2試合連続で二桁を記録したのは、宇都直輝(21点・16点/富山グラウジーズ)、前田悟(10点・24点/富山グラウジーズ)、アキ・チェンバース(18点・16点/横浜ビー・コルセアーズ)、岸本隆一(11点・10点/琉球ゴールデンキングス)、杉浦佑成(13点・14点/島根スサノオマジック)、寺嶋良(20点・17点/京都ハンナリーズ)、アイザイア・マーフィー(14点・12点/広島ドラゴンフライズ)、村上駿斗(17点・16点/滋賀レイクスターズ)の8人だ。移籍選手やルーキーにとっては存在感を示すためにも、スタッツが上がるのは必然と言える。中でも、はじめてB1でプレーするチャンスが巡ってきた村上駿斗はインパクトを残すことができた。