昨シーズン途中、経営難による苦しいチーム状況であったにも関わらず、それらの逆境を跳ね返し、bjリーグの頂点に上り詰めた王者・横浜ビー・コルセアーズ。
しかし、今シーズンは思うように勝てず苦しい状況が続く。やり場のない怒りを発散するように、コート内で吼えていたのは昨シーズンMVPの蒲谷 正之だ。
歴代王者は翌シーズンも必ずプレイオフ進出中
3月9日現在、17勝21敗。敗れた21試合中、一桁点差で敗れたのが14試合。そのうち1ゴール差(3点以内)は4試合もあり、善戦むなしく勝利の女神に見放された試合も多い。
その結果、現在イースタンカンファレンス8位のプレイオフ圏外に甘んじている。ちなみにプレイオフに進めるのは6位以内。歴代のチャンピオンチームは、翌年も必ずプレイオフへ進出している。昨年、琉球ゴールデンキングスはウェスタンカンファレンスで1位通過しながら、プレイオフ カンファレンス セミファイナルで敗れてしまった。それまで全ての前年度王者は、ファイナル4まで勝ち進んでいたという成績を残してもいる。
もし、横浜が今シーズンのプレイオフを逃すようなことがあれば、不名誉な記録を刻むことになってしまうのだ。
レギュラーシーズンもあと1ヶ月半。横浜の残りゲームは14試合。3月中は全て、同じイースタンカンファレンスの上位チームとの対戦となり、今週末(3月15日-16日)は6位にいる青森ワッツとプレイオフを賭けた大一番を迎える。
今シーズンより新規参入した青森だが、秋田ノーザンハピネッツや岩手ビッグブルズなど上位チームにも勝利を挙げながら、勝ち星を重ねて現在19勝19敗、勝率5割でプレイオフ圏内をキープ。横浜との2戦は負けていない。
今週末、横浜が2連勝すれば勝率で並ぶ。青森にとっても、参入1年目でファイナル4進出、2年目で王者となった横浜を倒すことこそが自信につながるはずだ。
どちらも負けられないがけっぷちのプレイオフ争いをお見逃しなく!
- 3月15日(土)18:00 横浜 vs 青森@横浜国際プール
- 3月16日(日)13:10 横浜 vs 青森@横浜国際プール(BSフジにて生中継)
残る7週中4週がホーム!アウェイ東京戦もお隣の町田で開催
青森戦を凌いでも、アウェイでの岩手戦と厳しい試合が続く。ホームに戻って新潟アルビレックスBBと対戦した後は、下位チームとの試合が続く。群馬クレインサンダース(4月6日-7日@高崎市浜川体育館)、埼玉ブロンコス(4月12日-13日@横須賀アリーナ)、東京サンレーヴス(4月19日-20日@町田市立総合体育館)。この3チームにはしっかり連勝し、7位・仙台89ERSと6位・青森を追い越しておきたいところだ。しかし、これまでの対戦成績はいずれも1勝1敗。レギュラーシーズン最終戦の相手は現在首位の秋田であり、なんとか東京戦までにプレイオフ圏内に収まっておかねばならない。連勝の勢いに乗って秋田にも勝利し、弾みをつけてプレイオフへ──
これが最高のシナリオだろう。
横浜の平均入場者数は21チーム中16位と例年通りだが、前節の横浜国際プールでの第2戦は1,729人を集客。多くの方がボードを掲げて声援を送ってくれたのだが、2連敗。しかし、チームもブースターも、まだまだ諦めてはいけない。
残る7週のうち4週がホームゲーム。東京戦はアウェイだが、横浜のお隣にある町田市開催であり、ブースターとともに戦えるラッキーな日程と言える。
チャンピオンチームのプライドを胸に、負けられない戦いが続く横浜。プレイオフ進出を勝ち獲ることができるのだろうか!?
泉 誠一