※本記事はバスケットボールスピリッツのWEB化に伴う、2017年8月末発行vol.12からの転載
昨シーズン、見事B.LEAGUE初代王者に輝いたリンク栃木ブレックス。だが、近づいた2年目の開幕を待つのは、移籍、引退でメンバーが大幅に入れ替わった『新しいブレックス』だ。昨季、めざましい活躍を見せ優勝に大きく貢献した遠藤祐亮は言う。「メンバーが変わろうと弱くなったとは言わせない」――その思いは新戦力として期待される喜多川修平、鵤誠司もまた同じだ。新指揮官・長谷川健志ヘッドコーチの下、リーグ2連覇を目指す新生ブレックスの戦いに注目したい。
戦い方が変わってもチームの基盤となるものは変わらない(遠藤祐亮)
昨シーズンを振り返ると、レギュラーシーズンにケガ人も出ましたが、自分を含めたベンチメンバーがそれをいい意味でチャンスととらえて成長できたことがチームの底上げになったと思います。優勝はもちろんですが、個人的にもベストディフェンダー賞をいただけたことが今後の励みになりました。もう本当に最高のシーズンでしたね。
移籍や引退でメンバーが変わり、新しいヘッドコーチを迎えた今シーズンはどんなチームになっていくのか僕自身まだわかりません。ただ新ヘッドコーチの長谷川(健志)さんは僕が初めて日本代表候補に呼ばれたときにお世話になったコーチで、人間的にも指導者としても信頼できる方だとわかっているので、そこに不安はないです。むしろプロになってから(アンタナス)シレイカ、トム(トーマス・ウィスマン)と外国人コーチの下でやってきたので、初めての日本人コーチは新鮮というか、楽しみな気持ちがありますね。
ブレックスのファンの中には新しいチームに不安を感じている方もいるかもしれませんが、仮に戦うスタイルが変わったとしても田臥(勇太)さんを柱としてずっと築いてきたチームの基盤のようなものが変わるわけではありません。それは新しく入ってきたメンバーにもしっかり伝え、受け継がれていくと思うのでどうか安心してください。
新メンバーの1人(喜多川)修平さんは精度の高いシュート力と豊かな経験を持つ頼れる存在ですし、若手の鵤(誠司)は動きに独特のセンスがあり、これまでにないリズムを作ってくれそうな楽しみなガードです。一緒に戦う姿を早くファンの皆さんに見てほしいですね。僕も自分のモットーである『常に全力!』を忘れることなく、目指すは昨シーズン以上のパフォーマンス。気持ちも新たに成長し続ける1年でありたいと思っています。