今日から競技が始まった「東日本大震災復興支援 JX-ENEOS ウインターカップ2013」。12 29日(日)までの1週間、東京体育館には大勢の観客が詰めかけ、若い力が躍動するコートに熱い視線が注がれる。
実は、ウインターカップの会場に足を運ぶのは数年ぶりのこと。これから熱戦を目の当たりにするたびに、(まったく赤の他人だが)お父さんの気持ちになってハラハラするのかも知れない。そう思いつつ、手にしたプログラムをパラパラめくっていると、かつて取材したことがある選手たちが、コーチとなってベンチ入りしていることにも嬉しくなった。
富山第一の馬場敏春コーチは三井生命、東海大第四の佐々木睦巳コーチは松下電器、興南の井上公男コーチはいすゞ自動車、能代工業の佐藤信長コーチはアイシン精機……女子の安城学園の金子寛治コーチはNKK、ボッシュでそれぞれ活躍していた名選手たち。現役時代をよくご存知のファンも多いだろう。
バスケが好きで、ずっと見続けていれば楽しみ方はどんどん広がっていく。高校野球の甲子園のように、東京体育館で郷里の代表校を応援する、そんなファンも多いのではないだろうか。今年は2020年東京オリンピックの主役たちが躍動するウインターカップだ。小誌でもお伝えしたFIBA ASIA U-16の代表選手たちも出場しているのでしっかり見届けよう。
ウインターカップの盛り上がりが全国のバスケファンをつなぎ、もっとバスケが盛り上がって欲しい。そのために、コーチの勇姿を観に行くのもいいかも知れない(笑)。
写真は前日の開会式での選手宣誓。この大役はインターハイの優勝チームに任される。全国の高校生バスケプレイヤーの代表として、この晴れ舞台に立てるのはほんのひと握りだ。あるいはここ(ウインターカップを目指すこと)がゴールだと心に決めている選手もいるだろう。が、まだまだ“バスケで本気の夢を見よう!”──自分なりのバスケの世界で羽ばたいたり、同世代の選手たちをとことん応援したり……ゴールはまだ先にある!
文・羽上田 昌彦(ハジョウダ マサヒコ)
スポーツ好きの編集屋。バスケ専門誌、JOC機関紙などの編 集に携 わった他、さまざまなジャンルの書籍・雑誌の編集を担当。この頃は「バスケを一歩前へ……」と、うわ言のようにつぶやきながら現場で取材を重ねている。 “みんなでバスケを応援しよう!”を合言葉に、バスケの楽しさ、面白さを伝えようと奮闘中。