昨シーズン5年ぶり5回目の全日本大学バスケットボール選手権(インカレ)優勝に輝いた東海大の優勝祝賀会が2月21日東海大学校友館(東京・霞が関)で開かれた。
式典には大河正明チェアマンをはじめとするリーグ関係者、協会関係者が数多く参列。Bリーグや実業団チームの現役選手、各地で次代の選手を育てる指導者など今もバスケットの現場で活躍する多くのOBも駆けつけ、そこかしこでなつかしい話に花を咲かせながら後輩たちの日本一を祝った。
現在もっとも多くのBリーガーを輩出している東海大は、有力な“ホープたち”が在籍していることでも知られる。先のワールドカップ最終予選の日本代表候補選手には平岩玄(3年)、西田優大(2年)、八村阿蓮(1年)が選出され、さらに笹倉怜寿(3年)、大倉颯太(1年)を加えた5人がU22日本代表候補に選ばれている。その中でも2年次に琉球ゴールデンキングス、3年次にアルバルク東京の特別指定選手として経験を積んだ平岩の注目度は高い。「特別指定選手として試合にはあまり出られませんでしたが、高いレベルで練習することで刺激をもらい、自分のスタンダードが上がった気がします」と、本人も手応えを感じており「それをチームに還元することが自分の役割のひとつ」と言う。「去年はすばらしい1年生たちが入ってきて、彼らの能力をどう生かすかを考えてやってきました。それが相乗効果というか、自分たち(上級生)の力を出すことにもつながったように思います。最上級生になった今年は今まで以上にリーダーシップを取っていくことが必要。さらに強い東海を目指します」
平岩が口にした「すばらしい1年生たち」の1人である大倉は「最初は身体の当たりの強さだったりスピードだったり、苦労することも多かったですが、練習から先輩たちが手を抜かずハードにやってくれたおかげで思ったより早く(チームに)アジャストすることができました」と振り返る。「今年は個々の力をもっと出せるようにしたい。個人的にはもっと得点に絡むこと、いろんな面でチャレンジする年にしたいです」
ルーキーとは思えぬパワフルなプレーでゴール下を死守した八村の目標はズバリ「4冠!」。3年目を迎える西田は「シュート力を伸ばすこと」を課題として挙げ、「ノーマークだったら必ず決め切れるぐらいの力をつけてチームを引っ張りたい」と、エースの自覚をのぞかせた。
これらの選手をまとめ、新チームを牽引するのはキャプテンに就任した寺嶋良だ。掲げた目標は「全ての試合に勝つこと!」と、あくまでも高く「リーグ戦、インカレに優勝できたのは、やっぱりディフェンス、リバウンド、ルーズボールを頑張ったおかげだと思うので、東海大の持ち味であるそこはぶらさず、オフェンスではそれぞれの個性をより生かせるようなチームにしたいです」。名門チームのキャプテンという重責は感じているが「たとえばディフェンスでなら一番先頭でプレッシャーをかけるのが自分。そういうことは練習でも試合でも常に意識して、背中でみんなを牽引できるよう頑張ります。周りがどれだけ“打倒、東海”で来ても負けません。その自信はあります!」と、きっぱり言い切った。