今シーズン、大阪エヴェッサから信州ブレイブウォリアーズへ移籍した今野翔太。それまで5点前後だった平均得点を昨シーズンは倍増となる9点台に押し上げた今野だが、新天地ではさらなる活躍を見せている。開幕した10月は、6試合で平均18.7点。20点オーバーの試合が2試合。飛躍的な活躍に興味を持ち、実際に話を聞くべく11月17日に行われたアウェイでの埼玉ブロンコス戦へ足を運んだ。前半は4点止まりだった今野。今日は得点は伸びないか──と思われた後半。早々に3Pシュートを沈め、4Qだけで12点を挙げ、終わってみればチームハイの19得点。やっぱりすごかった今野に話を伺って来た。
7年目にしてようやく巡り会えたチーム
── 今シーズンに入って得点が伸びた要因は?
今野「河合竜児HCが僕のやりやすい環境でプレイさせてくれていることが一番だと思います。長所を生かそうとしてくれていますし、自分の得意なプレイをコートで出させてくれていますので、遠慮することなくもともと自分が得意としていたプレイを出せるチームにようやく巡り会えたと思っています」
── 大阪時代も思い切り良いドライブを出すも、なかなか大きな壁に阻まれることもあったが、今ではそれが決まるようになった印象を受けたが?
今野「当時は遠慮がありましたし、自分のプレイスタイルとチームの求めるスタイルをなかなか合わせることができずにいました。今回フリーエージェントで移籍を決断し、自分が選べる立場になったことで、(ヘッドコーチの河合)竜児さんのプレイスタイルのことを聞いたりしていたところ自分の考えとマッチしていました。このチームに来て今、それが数字に表れてるので良かったですし、すごい感謝しています」
── 移籍の決め手になったことは?
今野「竜児さんの求めるバスケットと僕の考えてることがほぼ一緒だったこと。ディフェンスをメッチャがんばって、オフェンスではメッチャ走って、シュートをガンガン打つ。どんだけシュートを打たれても、守ればもう一度攻められると思っているので、今は遠慮無く……遠慮する時もありますが、前よりも積極的にプレイできています。これまで得点のアベレージが高くなかったのに、得点を獲れるところを見抜いてくれたところはすごいと思いますね」
努力が結果に直結していることをうれしく思う河合HC
── 河合ヘッドコーチはどのように今野の才能を見出したのだろうか?
河合HC「ドライブであったり、ジャンプシュートに関してはあれぐらいやれると思って獲得したので、その期待には応えてくれています。正直言って、アウトサイドに関しては僕の想像とは違っていて、そこまで入るとは思っていませんでした。しかし、練習中はもっと入っていますし、何よりハードワーカーであり、シューティングを打ってる本数が違います。努力が結果につながっています。もちろんその努力が必ず報われるということではないですが、今は努力が結果に直結していることは僕もうれしく思っています」